未来エレクトロニクス集積研究センターは、窒化ガリウム、ナノカーボン、 炭化ケイ素などのポストシリコン材料を用いたデバイスに代表される先端的エレクトロニクス研究を推進すると共に、
高度な人材を育成し、未来のエレクトロニクス産業の基盤を創成することを目的として、平成27年10月に設立されました。
センターは7つの部から構成されており、各部において、それぞれの分野の世界トップクラスの専門教員
およびインフラを揃えております。
材料・計測・デバイス・応用システムの基礎科学から出口まで、一貫
した連携研究・教育体制を構築します。
世界に見てもほとんど試みのない省エネデバイス研究を通じて、2 1 世紀のものづくりを主導する高度な
人材の育成を進めます。
各部・グループ紹介
未来デバイス部
未来デバイス部では、窒化ガリウムや炭化ケイ素などのワイドギャップ半導体やナノカーボン材料を中心とした先端エレクトロニクス材料について、
新規結晶成長手法の確立およびプロセス開発を行い、新機能デバイス創成を目指しております。
結晶成長からデバイス設計・作製・評価に至るまで一貫した研究を行うことで、トータルプロセスの確立を目指します。
招へい教員
マルチフィジックスシミュレーション部
マルチフィジックスシミュレーション部では原子レベルの第一原理計算とマクロスコピックな流体力学を熱力学解析を介して融合するマルチフィジックス体系に基づく予言可能な結晶成長のシミュレーションの実現を目指して研究を行っています。
その他、窒化ガリウム系新規パワーデバイスの提案も行っています。
先端物性解析部
電子顕微鏡・電子線ホログラフィーを用いた、動作状態におけるデバイスのナノスケール・オペランド解析技術を開発し、「デバイス動作の直接計測」や、半導体界面の電子構造の電界応答計測を通じた「界面電子物性」研究を主なテーマとして研究を進めています。
システム応用部
ハイブリッドカーや電気自動車、電力インフラ、さらには次世代航空機で使用される電力変換器や
回転機(モータ)の高効率化、
小型軽量化を目的として、パワー半導体分野、制御分野、磁気分野を融合
したパワーエレクトロニクス技術の応用研究を行います。
また、窒化ガリウム(GaN)の特徴を活かした
高周波機器応用に向けての研究も行っています。
招へい教員
国際客員部
先端エレクトロニクス材料を用いたデバイスについて、様々なシステムへの実装を検討し社会実装を目指した応用研究を行います。
基板やテンプレートの技術開発が重要となります。 これらをベースとして新規デバイスの原理実証を行う
ことで、デバイスの限界性能を引き出す研究開発を行います。
緑色LED用GaN結晶(10-13)面上の基底面積層欠陥密度を推定するための
高分解能X線回折を用いた逆格子空間マップ
指向性スパッタリングと高温アニーリングで合成されたサファイア上の単相AIN(10-13)面の配向性
3つの核形成時間と様々なアニーリング温度で、
有機金属気相成長法により形成された
AIN膜(10-10)面の原子間力顕微鏡画像
※図中の数字は粗さ(nm)を示す
招へい教員
産学協同研究部
産学協同での研究開発の効率化を促進します。本研究所での成果を社会実装するための橋渡しを行います。
研究戦略部
窒化ガリウムの社会実装に向けた調査研究を行い、研究戦略を策定します。
CIRFEの6つの部の連携を強化し、
かつ学内外のグループも含む研究グループを組織して研究を推進します。本学学内コンソーシアムであるGaN研究戦略室の事務局機能も担います。